デマとわかっても流される理由を心理学とセールスの面から考える

デマに流されるなんてバカだねぇ

自分はデマに流されるはずがないと思っていませんか?

デマは知らず知らずのうちに私たちの生活を蝕みます。

実はあなた自身がデマの加害者になることもあります。

デマを防ぐにはどうしたらいいのか、なぜデマは広がるのか考えてみましょう。

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デマに流される人の心理

コロナウイルスの流行に伴いマスクが品切れになって数週間、ついにトイレットペーパーやティッシュまで店頭から姿を消しました。

熊本で局地的に始まった現象が一瞬で全国に広がりました。

原因は「中国の生産が間に合わずトイレットペーパーが品薄になる」というSNS。

これはデマです。

マスクと違いトイレットペーパーやティッシュはほぼ100%国内生産、在庫も潤沢にあり心配ありません。

メディアや業界団体も盛んにデマであることを発信していますが、店頭から姿を消したのは事実です。

なぜ、このようなことがおこるのでしょうか。

みんなが買っているから無くなるのでは?

在庫は潤沢にあるとわかっていても、目の前でたくさんのティッシュやトイレットペーパーを買っている人を見ると、不安になります。

みんなが買っているってことは本当なのでは?

このまま放っておいたら無くなっちゃうのでは?

棚からトイレットペーパーやティッシュがどんどん減っていきます。

だから自分も買ってしまうんです。

結果的にデマが本当になってしまうのです。

テレビショッピングなどで

  1. ただいまお電話が殺到しています!
  2. 残り〇個!
  3. 売り切れ間近!

といった煽りを見たことはありませんか?

希少性を演出し、「早く買わないと手に入らなくなるかも」という効果を生みます。

同じ効果がトイレットペーパーやティッシュでも生まれてしまうのです。

テレビショッピングで購入するものと、日用品は全く別物にも関わらず。

SNSで品薄だと言ってたから買わないと

SNSやテレビのニュースで空っぽの棚を見せられると、早く買わないと焦らされます。

メラビアンの法則をご存じですか?

人は判断に迷ったときに視覚情報・聴覚情報・言語情報のどれを重視するか実験したものです。

  1. 視覚情報 55%
  2. 聴覚情報 38%
  3. 言語情報 7%

人は視覚情報をいちばん重視する傾向があります。

つまり、空っぽの棚を見せられると、いくら在庫は潤沢にあると言われても視覚的な情報を優先してしまうのです。

対処法は潤沢な在庫を視覚で見せることです。

そうすれば、みんなの不安も和らぐわけです。

メラビアンの法則はセールスでも使われます。

わかりやすいのは実演販売。

実際の効果を見せることで買わせる手段は王道ですね。

いずれ必要になるから買っておくか

本当は今必要なものではないのに、後で必要になるから買っておこうという心理です。

特にトイレットペーパーやティッシュのような必需品は将来のためのストックとして買う障壁が低いです。

普段の買い物でも同じ現象は起こります。

例えば春先に冬物の在庫処分でダウンコートなどが売られている場合、それは今必要ではありません。

ただし、次の冬には必要だから買っておこうという心理が働きます。

ダウンコートは次のシーズンになると流行りが変わっていたり、暖冬でダウンの出番が少ない可能性など不確実性があるので、本当に今買うべきか考えることができます。

一方でトイレットペーパーは機能性もシーズン性もありません。

いつかは「必ず」必要なのでストックとして買う障壁が低いです。

結果的に、いつか必要ならば無くなる前に買っておこうという心理が強く働きます。

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デマから始まる信じられない事件

時にデマは社会を混乱させます。

噂が更なる噂を呼び、結果的に信用金庫に預貯金を引き出す長い列ができた例もあります。

明治とか戦争中の混乱期の話ではありません。

豊川信用金庫事件

1973年12月にデマにより豊川信用金庫に対する20億円の取り付け騒ぎが起きた事件です。

ことの発端は女子高生同士の会話でした。

豊川信用金庫に就職が決まった生徒が友達に話したところ「信用金庫は危ないよ」と言われたことから始まります。

「危ないよ」は「強盗が入るかもしれないから危ないよ」という冗談半分の話で、さらに豊川信用金庫を指しておらず、「信用金庫」としか言っていません。

ところが、生徒が親せきに「信用金庫は危ないのか?」と相談したところ、親せきが「豊川信用金庫が(経営的に)危ない」と曲解して、噂が広がりわずか10日にうちに20億円の預金が引き出されました。

デマが広がる様子が事細かに判明している貴重な例です。

参照:豊川信用金庫事件(Wikipedia)

当時はインターネットのない時代です。

情報の伝達速度は今よりもはるかに遅い時代です。

2020年の今、同じことが起こったら一瞬で広がるでしょう。

トイレットペーパーの事例が物語っています。

あわせて読みたい:デマを流す人の心理と理由とは?

デマに振り回されないために

デマに振り回されないためにはどうすればいいのか?

コロナウイルスの流行に関連して「27度のお湯を飲むと防げる」という噂も流れました。

発信源が悪意か愉快犯かわかりませんが、コロナウイルスに効くと勘違いして「善意」で拡散する人がいて、ネズミ算式にさらに拡散する構図です。

お湯を飲めば防げるというのは常識的にあり得ません。

ファクトチェックをしっかりすればデマに振り回されずに済みます。

問題は、デマが事実化するケースです。

トイレットペーパーの生産が中国で品薄になるという情報はデマですが、実際に品薄になったのは事実です。

トイレットペーパーを買えずに困っている人はデマの被害者です。

では、デマに流されてトイレットペーパーを買った人は?

加害者です。

デマを事実化させた加害者です。

最後に情報を受け取った時に持つべき4つの疑問をお伝えします。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。