デマがなくならない理由は?デマを流す人の心理と流されないための対処法

このツイート本当?デマじゃないの?

なぜデマは無くならないのでしょうか?

SNSが発達したいま、デマはますます巧妙化し一瞬で拡散します。

ちょっと冷静に考えれば、デマを見極めることは簡単です。

そのためには、デマを流す側の心理を知ることも大切です。

デマを流す人の心理と流されないための対処法を考えてみます。

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デマを流す人の心理

なぜ人はデマを流すのか?

悪意のあるデマと善意のデマを分けて考えましょう。

悪意のあるデマを流す理由

悪意のあるデマは文字通り、デマと分かっていながら流すことです。

なぜそんなことするの?と思いますが、ほぼ3つの理由に集約されます。

  1. 注目されたいという承認欲求
  2. ストレス発散のような愉快犯
  3. 自身の利益のため

最近の例では、2016年の熊本地震で動物園のライオンが逃げ出したというツイートが流れました。

完全なデマです。

発信者はその後偽計業務妨害の疑いで逮捕されています。

犯人は取り調べに対して「悪ふざけでやった」と供述。

まさにただの愉快犯です。

関連ニュース:https://www.huffingtonpost.jp/2016/07/20/lion-escape_n_11081056.html

一方で自身の利益のためにデマを流すこともあります。

例えば、ある会社の経営が危ないというデマを流して株価を暴落させて自分が利益を得るようなケースです。

もちろんこれは、金融証券取引法で禁止されています。

証券取引等監視委員会が常に監視を行っています。

悪意のデマが善意のデマに変わる時

怖いのは悪意と気付かず、善意でデマを拡散させてしまうケースです。

さきほどのライオンが逃げ出したケースは明らかに悪意を持ったデマです。

また、株価を操作するためのデマも悪意を持っています。

ところが、それらのデマを見た人が注意喚起の意味で周りに拡散してしまうと、いつのまに悪意のデマが善意のデマに変わってしまうのです。

拡散した人は悪いことをしているという感覚はありません。

むしろ、みんなに知らせないとという善意です。

結果的に善意が悪意性を隠し、さらには世の中を混乱させてしまうのです。

昨今はSNS等で一瞬のうちに拡散されます。

一度拡散された情報はすぐに収束しないのが現実なんです。

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デマに流されないために

デマに流されないためにはどうすればいいのか?

いちばん簡単なのは「ファクトチェック」です。

例えば、「〇〇を飲めばがんが治る!」と言われたときに信じますか?

「そんなわけないだろ?」と一旦疑うのが普通です。

「ライオンが逃げ出した!」と言われても、普通なら信じません。

ただし、地震のような非常時になると、人は途端に判断を誤ります。

さらに写真を見せられると、確信に変わります。

一旦落ち着いて写真を見てみましょう。

どこか変なところはありませんか?

例えば、先日には新しく建てられた国立競技場の英語表記がおかしいというTwitterが流れました。

確かにTwitterの画像だけではおかしいように見えます。

でも、ツイートをクリックして画像をよく見ると、左の写真は「お買い物に便利な」という言葉が見えるんです。

右は国立競技場の中に食堂あるの?と疑問に思うはずです。

フィードに流れたツイートをサッと見ただけでは、だまされるかもしれません。

さらに怖いのは、このツイートからのリツイート。

伝言ゲームで広がると収拾がつかなくなります。

必ず、一次ソースをくまなく確認することが重要です。

冷静な判断をすれば、デマに流されることはありません。

おそらく、このTwitterを流した人も単純な愉快犯でしょう。

そこに安易に乗ったらあなたの負けです。

事実をしっかり見極めましょう。

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デマは無くならないという前提で考えよう

残念ながらデマは無くなりません。

そもそもデマの語源は古代ギリシャ時代の扇動的指導者をデマゴーグと呼んだことに由来します。

デマゴーグ本来の意味に、今の日本で使われる「嘘」の意味は無いですが、当時から好戦的あるいは聞こえのいいことを言って世の中を扇動しようとする人はいたのです。

参照: デマゴーグ(Wikipedeaより)

明治時代にもハレー彗星が地球に接近して、彗星に含まれるシアン化合物が地球に降り注いて生物が滅亡するとデマが流れました。

当時の情報網や技術ではファクトチェックは難しかったかもしれません。

でも、今ならどうですか?

ちょっと調べればおかしいなと思えるケースはたくさんあります。

デマはある、でも流されない。

心掛けていきましょう。