暑いのにマスクつらい・・・熱中症になりそう…
熱中症で入院したら保険は使えるの?
コロナウイルスの流行により、マスクの着用が推奨されています。
これまでは花粉症の時期にマスクをする習慣はありましたが、花粉症は通常2月~4月くらいまで。
つまり夏の時期に、みんながマスクをすることは少なかったわけです。
しかし今年は30度を超える中でもマスクをつける場面が増えますよね。
そんなときに怖いのが熱中症のリスク。
ただでさえ夏は熱中症が怖いのに、マスクで熱がこもって熱中症のリスクはさらに高まります。
そこで熱中症になったときに保険は使えるのかを考えます。
私、ヨージーは保険会社に新卒入社して12年勤務した経験があるので、裏話含めてお伝えしますね。
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熱中症で保険の対象になるの?
いちばん気になるのは、熱中症で入院や通院をした場合に、入っている保険は使えるのか?ということ。
状況を整理するために、まずは保険を2つに分けて考えます。
生命保険と損害保険
保険には2種類あります。
生命保険とは本来、死亡した時に遺族に保険金が払われるもの。
一方損害保険は自動車保険がいちばん身近な存在、事故の時の修理代などが払われるものですね。
熱中症で保険が関係するのは、医療保険と傷害保険。
ちなみに、医療保険は生命保険、傷害保険は損害保険に分類されます。
ややこしい・・・
図にするとこんな感じ。
熱中症で関係してくるのは、医療保険と傷害保険。
それぞれチェックしますね。
入院と通院
もうひとつ考えたいのが、入院と通院のこと。
例えば熱中症でふらふらして救急車で運ばれた場合。
軽度の熱中症なら病院で点滴を受けてすぐに帰れることもあります。
重度ならそのまま入院ということもあり得ますよね。
だから入院と通院、それぞれで保険の対象かもチェックする必要があります。
整理すると
ですね。
では、順番に見ていきましょう。
熱中症で入院したら医療保険は使える 通院は?
結論、熱中症で入院したら医療保険は支払いの対象です。
医療保険は本来「病気やけがの治療を目的とした入院」に支払われます。
熱中症は病気にもケガにも当たらないように見えますが、約款の解釈により病気の入院による保険の対象になっています。
詳しく説明すると専門用語連発になるので割愛しますね。
一方通院はどうでしょう?
そもそも医療保険は入院がメインの保障で、通院はオプションという扱い方がほとんどです。
例えば、病気で入院した後に、しばらく通院をするようなケースを想定しています。
そのため通院のみで通院の保険金が出ることはほぼありません。
通院だけで保険の対象になったら、インフルエンザの流行期は保険会社が大変なことになります。
熱中症で病院に運ばれて、点滴を打ってその日のうちに帰ってきた場合は、保険の対象外と思ってください。
熱中症で傷害保険は基本対象外 でも・・・
傷害保険はケガによる入院や通院の保険です。
例えば転んでねん挫したとか、交通事故で骨折したとかですね。
では、ケガとはなにか?
「急激かつ偶然による外来の事故」と定義されています。
ややこしい言葉が出たけど、これだけは説明しないと始まらないので少しだけお付き合いください。
急激とは
急激とは文字通り、突発的に起こったもの。
そのため、長年蓄積された疲労による腰痛などは急激とは言えません。
偶然とは
わざとケガをした場合は、偶然ではありません。
予期せぬ事故が偶然に該当しますね。
外来とは
外来とは、ケガの原因が外からの作用に起因するものであること。
例えば転んで足を骨折した場合は、外部から強い衝撃によって骨折したので外来に当たります。
熱中症は急激性がない
傷害保険は以上3項目を満たす必要がありますが、熱中症は徐々に体の中の体温が上がって起こるものなので急激性がありません。
そのため、熱中症は傷害保険の対象外となります。
熱中症で傷害保険を使えるようにする方法
熱中症で傷害保険を使えるようにする方法がひとつだけあります。
それは「熱中症危険補償特約」をつけること。
この特約を付ければ、熱中症で入院だけでなく、通院も保障の対象になります。
ただし注意点がひとつ。
この特約はだれでも付けられる特約じゃないこと。
一般的には子供向けの傷害保険や、高齢者向けの傷害保険には付けられても、それ以外は付けられないケースが多いのが現実。
ただし、特約の運用は保険会社次第です。
熱中症の保障が必要な場合、必ず保険会社や代理店に確認してみてくださいね。
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熱中症で保険は使える?【まとめ】
医療保険は入院OK、通院NG、傷害保険は基本NGだけど特約があればOK。
まとめるとこんな感じ。
ただし保険は時代に合わせてどんどん進化しています。
いままで対象外だったものが対象になったり、その逆もあります。
最近の猛暑の影響で、熱中症の補償の充実を求める声が大きくなっているのも事実。
検討する際は、必ず最新の情報を保険会社や代理店に聞いて確認してくださいね。